セッション10

セッション10では「聖徳の価値」へ進みます。
ここでは「聖徳(saintliness)」つまりは「聖者性」とも訳せる性質の価値を判断するセクションです。
『諸相』における回心の典型的な流れとしては
 
2度生まれ型の分裂した自己→自己絶望→自己放棄(self-surrender)→回心→聖徳
 
という流れがあります。つまり「聖徳」とは、回心という人格変容を経たのちの結果として個人の性格に現れる性質のことです。これはこのように言い換えることもできます「AAが言う霊的目覚めを経験すると、人格はどのような新しい性質を獲得するのか」とも。
 
つまり、聖徳(聖者性)とは回心や霊的目覚めの結果なのですが、ここでプラグマティズムの観点からは避けて通れない問いが生まれます。それは「その性質には、どのような価値があるのか」という問いです。 何かの価値を判断するためには、まずは価値の判断基準を明らかにする必要があります。その作業をした後に、聖徳の価値を判断するセッションになります。
 
12ステップを経て、私たちはどのような「結果」が得られるのか。そしてその結果は、私たちにとってどのような「価値」があるのか。私たちの回復の価値とはなにか。それらの問いを正面から扱うセッションです。