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『諸相』スタディとは

 
Q&A形式での『諸相』スタディの説明ページ
 

 

『諸相』スタディはいつから始まったの?

 
『諸相』スタディは2020年11月、当時のオンラインB2Bに関わっていたメンバー4名が『宗教的経験の諸相』を読みたいと願い、Zoomを使って『宗教的経験の諸相』講読会という名前で集まったことが始まりです。 当初は簡単なスライドを使い、3回で『諸相』の概要をシェアして終わろうと思っていましたが、さまざまな出会いと縁が重なって、現在まで続いています。
 

 

『諸相』スタディは何をするAAミーティングなの?

 
『諸相』スタディは、ビル.Wがタウンズ病院で貪るように読んだ『宗教的経験の諸相』というテキストから、12ステップの本質へつながる理解を抜き出して学ぶAAのスタディ・ミーティングです。 オープン・ミーティングですので、AAメンバーでなくても参加できます。 ミーティングは約90分間、セッション・リーダーを務めるAAメンバーが『宗教的経験の諸相』というテキストを使って12ステップの理解を深めるための講義を行います。 いわゆる「言いっぱなし・聞きっぱなし」ではない、講義形式のミーティングが『諸相』スタディです。 セッション終了後に質問の時間がありますが、経験談を話すいわゆる「分かち合い」の時間はありません。 ビデオのオン・オフ、マイクのミュートの有無などは完全に自由です。 また本名を名乗る必要もなく、参加料や申込みの必要もありません。当日、Zoomのミーティング・ルームに自由に入退室してください。
 

 

誰がミーティングを運営しているの?

『諸相』スタディでは2人のアルコホーリクが、AAのプログラムを解説しています。 私たちは明確なミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を持つAAの特別グループです。 MVVとは
Mission (ミッション)グループが社会に対して果たすべき使命や存在意義
Vision (ビジョン)グループが目指すべき目標、理想
Value (バリュー)グループの各メンバーが具体的に提供すべき有用性
をまとめたものです。 以下では私たち『諸相』スタディ・グループのMVVを紹介します。
 

M ミッション

『諸相』スタディはAAの回復の原理の有用性を守り、原理を必要とする人に教えていきます。
 

V ビジョン

『諸相』スタディはAAの特別グループとして、ウィリアム・ジェイムズ著『宗教的経験の諸相』を使って12ステップの理解を深めていきます。
 

V バリュー

『諸相』スタディはAAの回復の原理を教えることができるスポンサーを育てます。
 
これらの理念の実現を目指して、私たちはスタディ・ミーティングを開催し、回復のネットワーク作りに取り組んでいます。
 

 

スタディ・ミーティングとは?

 
AAは「ミーティング」という形式をオックスフォード・グループから受け継ぎましたが、その内容はさまざまに発展してきました。
いわゆる「言いっぱなし・聞きっぱなし」ではなく、経験のあるメンバーが12ステップを「教える」というミーティングがスタディ・ミーティングです。 現在のAA内外でも様々なスタディ・ミーティングが開かれ、回復のプログラムが教えられています。
 

 

『宗教的経験の諸相』とはどんな本?

 
『宗教的経験の諸相』は、1902年に出版された本です。著者はウィリアム・ジェイムズ(William James, 1842-1910)という心理学者・哲学者です。
この本の中でジェイムズは、世界中の「宗教」と呼ばれる現象に共通するものは何か、それが私たちの生活にどのような効果を与えるかを考察しました。
 

 

AAと『諸相』はどのような関係があるの?

 
AAの共同創始者であるビル.Wは、1934年にタウンズ病院で霊的体験を得ることにより、飲まずに生きる日々を始めました。 当初、ビル.Wは自分に起こった「霊的体験」がどのような現象なのかを理解していませんでしたが、『諸相』を読むことにより、その体験の意味を理解しました。 それ以来、AAは霊的なプログラムの導きの糸として、また共同体を成り立たせる原理として、『諸相』とジェイムズの思想に敬意を払ってきました。 また『諸相』は、AAの共同創始者であるDr.ボブの愛読書でもあったことが知られています。 そのような、AAにとって重要な役割を果たし続けてきたテキストを学ぶことは、私たち自身の回復にも役に立ちます。
 

 

ウィリアム・ジェイムズとはどのような人?

 
ジェイムズは19世紀アメリカを代表する心理学者・哲学者です。
日本では「プラグマティズム」という言葉と共によく知られています。ジェイムズはユング、フッサール、ベルクソン、ウィトゲンシュタインなどに影響を与え、アメリカの心理学や哲学の礎を築きました。