12ステップと『諸相』の関係
もっとも随意的におこなわれる種類の再生のなかにさえ、部分的な自己放棄(Self-surrender)の何節かがさしはまれている。そして大多数の場合において、意志が切望される完全な統一の実現に最大限度の力を尽くした場合でも、最後の一歩そのものは、意志以外の力にゆだねられねばならず、意志活動の助けなしに成しとげられざるを得ないように思われる。その場合には、どうしても自己放棄(Self-surrender)が必要になってくるのである。スターバック博士は言う、「個人的意志は放棄されなければならない。多くの場合において、人間が反抗することをやめるまでは、すなわち、人間が行こうと望んでいる方向に向かって努力することをやめるまでは、救いは頑として来ることを拒むのである。」(ジェイムズ 1969 : 313-314)